前号 次号 社主の出版随想 ▼今年も残り少ない日になった。ここ数年、琉球の友人たちが一人一人他界し、淋しい限りだ。この数ヶ月前に、川満信一という大詩人を失った。川満さんとは、約半世紀前に結成された […]
PR誌『機』記事
前号 次号 社主の出版随想 ▼ある時代、官能小説の世界で活躍した宇能鴻一郎(本名・鵜野廣澄、1934-2024)さんが、今夏8月、90歳で没した。半世紀近く前、東京大学名誉教授で経済原論を担当され […]
前号 次号 社主の出版随想 ▼60年代末から70年代にかけて学を志した頃は、マルクスというかマルクス主義の嵐が吹き荒れていた。“丸山教”の丸山真男氏と後年お会いした時も、「社会科学をやる者にとって […]
前号 次号 社主の出版随想 ▼9月に入ったというのに、まだ猛暑が続いている。この齢になると、日中のみならず、朝晩もムッとする暑さの毎日に閉口する。涼風が朝晩吹くのはいつの頃になるのか、と。 小社も […]
前号 次号 社主の出版随想 ▼大田昌秀(1925~2017)享年92。沖縄県久米島出身。1990~98年まで沖縄県知事を二期務める。この人の名前を聴いて、イメージできる人は、今では沖縄戦に些かの関 […]
前号 次号 社主の出版随想 ▼この4年半という時間に、世界はまた、人間の手による災害に見舞われている。コロナ禍が、中国の武漢から生じた。それは燎原の火のように、瞬く間に西ヨーロッパ、アメリカ合衆国 […]
前号 次号 社主の出版随想 ▼ふと思うことがある。「何か社会のお役に立ってるかな」と。出版という仕事に身を投じて今年で52年目になる。1973年、オイルショックで紙材暴騰、紙がなければ本は出来ない […]
前号 次号 社主の出版随想 ▼新緑の候だ。近くの善福寺公園の池の廻りを散歩したが、緑の息吹きと“芽生え”を感じるひとときだった。すべての生き物が芽を出し、生まれ出る力が漲っているように思えた。今の […]
前号 次号 社主の出版随想 ▼現在、本を生業としている業界が立ち行かなくなってきている。売上げを見ても、四半世紀前の最盛期の40%近くに落ち込み、書店数も、二分の一に減少している。教養書で、初版3 […]
前号 次号 社主の出版随想 ▼昨年の出生人口が、72万6千人と発表された。戦後のベビーブーム時の270万人からみると、3分の1を切って4分の1にならんとしている。出生率の問題は、国の将来を見通す根 […]
前号 次号 社主の出版随想 ▼2月に入って、東京も今年初めて雪に見舞われた。ふだん雪のない地は、少しの雪でも交通はじめ色んなことがストップする。1月下旬、札幌から北へ1時間ほどの奈井江町を訪れた。 […]
前号 次号 社主の出版随想 ▼元旦早々、日本列島に大地震が襲いかかった。能登半島に震度7強の凄じい地震。津波や火事の被災もあり、今のところまだ明確な状況は把握されず1週間が過ぎた。地震・火山列島で […]
前号 次号 社主の出版随想 ▼又、大切な人を失った。フランスのアナール派の第三世代の旗手であり、歴史家の巨人、エマニュエル・ル=ロワ=ラデュリ氏。享年九十四。 今から45年前、名著『ナポレオン』『 […]
前号 次号 社主の出版随想 ▼1971年6月、暑い日だった。中之島公会堂は、2千人近い人々で埋め尽くされた。野間宏著『青年の環』(全5巻)完成記念講演会と題された大きな垂れ幕がかかっていた。周囲に […]
前号 次号 社主の出版随想 ▼A氏の訃報が先日届いた。A氏とは、30有余年前、小社出発前からの附き合いになる。A氏は、拙と齢同年で、70年代後半に渡仏し、苦学の後に、仏ボルドー大学教授の職を得た。 […]