前号 次号 区別・偏見・差別 尾本 私は人類学から人権をアプローチするときに、「区別・偏見・差別」を次のように分けて考えています。まず「区別」というのは、ある事物が他の事物と異なることを認識すること。これは人間の知恵 […]
PR誌『機』記事
目次 前号 次号 『環』25号〈特集・水俣病とは何か〉 「胎児性水俣病患者からのメッセージ」 魂うつれ〈座談会) 石牟礼道子・緒方正人・杉本栄子・杉本雄 水俣を撮る 桑原史成・芥川仁 「植物からいただく」 志村ふくみ […]
前号 次号 植物から色をいただく 志村 植物染料は、全く相手任せです。そのことがだんだんとわかってきて、植物に深入りしてくると、じゃあ、色は一体何だろうかと。何を植物が蓄えているのか。何を人間に訴えているのか。染色と […]
前号 次号 反「ブローデル主義」 種々さまざまの論考を本書に集めたのは、フェルナン・ブローデルの貢献の重要性を判断するためである。 重要であったのは、「ブローデル主義」をつくることでも、非凡な一人の歴史家に「敬意 […]
前号 次号 小楠から受けつぐ儒教の道徳 熊本県水俣出身の谷川雁の手引きで、熊本の執筆者との結びつきを得てつくった『思想の科学』の特集で、私は、偽筆と日本史学者に推定される横井小楠の「天道覚明論」にはじめて出会った。 […]
前号 次号 「セレンディピティ」とは? セレンディピティ(serendipity)、この聞き馴れない英語の単語を聞いたのは、十数年前、白井君(故人・朝日新聞「天声人語」筆者)からだった。 京都へ古書を探しにいって […]
前号 次号 パムク作品の世界 ルネッサンスの絵画では、見えるものを見えるとおりに、遠近法を用いて立体的に描く。しかも画家の個性が重要であった。ところがイスラム芸術である細密画の世界では、「よい」絵とは平面的であって […]
前号 次号 選択の歴史としての食 「食の歴史」を語るのは難しい。両親や祖父母が白米を食べるのを見て育ってきた私たちは、その親もそのまた親も白いお米を食べていたと思いがちだ。しかし、米食が日本全国に普及したのは昭和十 […]
前号 次号 江戸女流文学の中の異色の人 江戸女流文学には、伝統的な和歌、随筆、日記、物語、紀行文、手紙の他、漢詩、俳諧、狂歌などの広い分野があり、数多くの女性作者が活躍していた。江戸女流文学の世界は広く、多彩であっ […]
前号 次号 『新・古代出雲史』にこめた想い 「古代出雲」と言いますと、出雲大社、そして神話を思い浮かべると思います。また遙か彼方の古代、何か幻想的な雰囲気を感じるのではないでしょうか。西暦2000年に入るその時に出 […]
目次 前号 次号 オルハン・パムク最新刊『雪』、遂に刊行! 「これは、最初で最後の政治小説だ」 和久井路子 記念碑的大著『食の歴史』(全3巻)、完結! 歴史は胃袋を追いかける 北代美和子 江戸期、異色の女学者 門玲子 […]
前号 次号 新型インフルエンザの脅威 新型インフルエンザ流行が叫ばれている。すでに、東南アジアやトルコでは、鳥インフルエンザの感染によって死者が出ている。今のところ流行は鳥から鳥の間で、たまたまその鳥に触れたヒトが […]
前号 次号 「耐震強度偽装」問題で建設業界が揺れている。いや、業界だけでなく、政治が揺れ、社会が揺れ、そして日本人の安全と安心と夢が揺れている。それなのに、関係する会社や個人は「偽装」の責任を他になすりつけあうばか […]
前号 次号 「労働者を描く画期的な小説」 「労働者の世界を描いた画期的な小説」「女性作家の手になる初の産業小説」――ジョルジュ・サンドの『黒い町』を語るときにしばしば冠せられるのが、これらのキャッチフレーズだ。 […]
前号 次号 あふれ出る生命の響き 私の一生で、鶴見和子さんにお会いできたことは、本当に幸福でした。 類い稀な知性と感性を兼ね備えた国際人、その姿は多くの人びとに憧憬を抱かせるものでした。殊に私が感銘を受けたのは九 […]