『機』2011年6月号:「二回半」読む 橋本五郎

前号   次号 赤線を引きながら  読売新聞の読書委員として、毎週日曜日の読書欄で書評を始めたのは、一九九八年のことである。以来、学術書から小説まで一七〇冊余りの本を新聞紙上で批評してきた。  書評は感想文とは違う。読者 […]

『機』2011年5月号:わが生涯――南北統一の悲願 鄭敬謨

前号   次号 ”四・二南北共同声明”  文益煥牧師一行が平壌を離れたのは一九八九年四月二日の午後だったのですが、その日の朝、文牧師が記者団の前で朗読した宣言文が、今日われわれが「四・二南北共同声明」と呼んでいるものなの […]

『機』2011年5月号:文化としての「環境日本学」 原 剛

前号   次号 一つの時代の終わり  地震・津波による三陸沿岸の壊滅と原発爆発の光景は、一つの時代の終わりを私たちに示唆しているように思える。チェルノブイリ原発事故を取材した私には、福島原発の陥った制御困難な危機が既視感 […]

『機』2011年5月号:広報外交の旗手、鶴見祐輔 上品和馬

前号   次号 パブリック・ディプロマシーとは  パブリック・ディプロマシー(広報外交)とは、ある国が別の国の大衆に対して、講演や新聞・雑誌への寄稿などの方法によって情報を発信して、自国にとって有利なように他国の世論に影 […]

『機』2011年5月号:「私には敵はいない」の思想

前号   次号 【劉燕子】 「劉暁波とは誰か」と問うことは、中国現代史を問うことである。同時代の激烈な状況から逃避せず、これを真摯に直視し、格闘する者においては、その人間性と歴史が鋭く交叉する。劉暁波は、まさにそのような […]

『機』2011年5月号:金融資本主義の崩壊 山田鋭夫

前号   次号 「『ありえない』はありえない」  「こんな地震は想定外だった、千年に一度のことだ」。大震災による原発事故を前にして当局はこんな弁解を繰り返している。だがこれまで、原発は何と説明されてきたか。いわく、「原発 […]

『機』2011年5月号

目次 前号   次号 大震災を建て直しの機とできるか。今こそ問われる日本の進路。 東日本大震災と新生日本 川勝平太(静岡県知事) “現代史の生き証人”の告白 わが生涯――南北統一の悲願 鄭敬謨 「共生」の思想を高畠の現場 […]

『機』2011年4月号:人間の根源的なあり方に迫る 村上陽一郎

前号   次号 科学から思想の世界へ  多田富雄さん  あなたのような存在をなんと名付ければよかったのでしょうか。  科学の世界でのたこつぼ化は、日々進むばかりです。科学研究の持つ本来的構造が、専門分化への指向性を備えて […]

『機』2011年4月号:時代の変革者たちの言葉

前号   次号  産経新聞朝刊に連載中の「次代への名言」。一月に小社より『次代への名言 政治家篇』として上梓されたが、今月、『時代の変革者篇』が刊行される。  この『時代の変革者篇』に収録されるのは、以下のような人物たち […]

『機』2011年4月号:自由貿易の神話 E・トッド他

前号   次号 自由貿易とは何か 【E・トッド】 まず私が専門家としてお話しできるテーマ、民主主義と自由貿易から始めます。この問題は非常に単純な形で要約できます。労働市場を地球全体で統一すると、ある一定の時間の後には地球 […]

『機』2011年4月号

目次 前号   次号 自由貿易と保護貿易のどちらを選択すべきか? 自由貿易の神話 E・トッド他 民主主義とイスラームは相容れないのか? 欧米の「常識」を覆す 宗教と革命 R・アスラン 『環』45号〈新連載〉 孤独――作家 […]

『機』2011年4月号:宗教と革命 R・アスラン

前号   次号 デモの主体は失業青年たち  先週来〔本稿は二月二日『ワシントン・ポスト』紙に掲載された〕、エジプトから流れてくるドラマティックな映像は、三〇年にわたるアメリカの盟友ホスニ・ムバラクの独裁の終焉を示唆してい […]