『機』2006年9月号:河上肇の自叙伝 杉原四郎

前号   次号 著者積年の河上肇研究の全成果 東の福田、西の河上  河上肇(1879―1946)は、戦後になくなったのだから、そう過去の人でもないのだが、彼の存在を知らない人が多くなっている。岩国に生まれ、19歳のとき東 […]

『機』2006年8月号:ロシア人の街、ハルビン 加藤登紀子

前号   次号 ハルビンに「帰ってきた」  ハルビン生まれの私が、ハルビンと再会したのは1981年夏。  ハルビン音楽祭にはじめて日本人歌手として招かれた時であった。  北京から汽車に乗って、錦州、瀋陽(元の奉天)、長春 […]

『機』2006年8月号

目次 前号   次号 『環』26号〈特集・「人口問題」再考、今月刊! 〈鼎談〉「人口問題」を問い直す 速水融+宇江佐真理+片山善博 『ハルビンの詩がきこえる』、今月刊! ロシア人の街、ハルビン 加藤登紀子 【リレー連載】 […]

『機』2006年7月号:『正伝 後藤新平』の思い出 鶴見俊輔

前号   次号 『正伝 後藤新平』の文体  父がその岳父後藤新平の伝記を書いたころ、私は小学校五年生で、家は青山五丁目にあった。  父は、日比谷公園の市政会館に出てゆき、夕刻家にもどって、夕食を家族とともにした。「後藤新 […]

『機』2006年7月号:漢詩逍遙 一海知義

前号   次号 「逍遥の歌」  わが国には、戦前から戦後の昭和二十五年(1950年)まで、全国に八つの高等学校があった。今では旧制高校といわれているが、記憶を新たにするため、それらナンバースクールと呼ばれた八つの高校の所 […]

『機』2006年7月号:鞍馬天狗とは何者か?  小川和也

前号   次号 焦土の中に現れた「国民」的ヒーロー  1923年、関東大震災により、首都・東京は焦土と化した。鞍馬天狗が「国民」の前に姿を現したのは、その翌年のことであった。それは、第一次世界大戦という総力戦とともに、歴 […]

『機』2006年7月号

目次 前号   次号 〈決定版〉正伝 後藤新平、今月本巻完結! 『正伝 後藤新平』の思い出 鶴見俊輔 リレー連載・今、なぜ後藤新平か 11 後藤新平と北里柴三郎 大村智 『強毒性新型インフルエンザの脅威』、緊急出版! 強 […]

『機』2006年6月号:乳がんは女たちをつなぐ 大津典子

前号   次号 信子さんの遺言  「なあ先生、うちのこと書いてえな」。はにかむような笑顔で信子さんは何度も私に言った。  私は物書きではない。本職は主婦。その私が、夫のロシア研究に便乗して、1979年末から九一年のクーデ […]

『機』2006年6月号

目次 前号   次号 『レーニンとは何だったか』、今月刊! 「レーニン神話」を解体 エレーヌ・カレール=ダンコース 『中世の身体』、今月刊! 社会の核心を身体にみる J・ル=ゴフ 身体史全体を総合する仕事 菅沼潤 「天才 […]

『機』2006年6月号:社会の核心を身体にみる J・ル=ゴフ

前号   次号 忘れ去られた身体  歴史と歴史家たちは、身体を忘れ去った。ところが、身体はそれでもドラマを演じており、今も演じつづけている。  ぞんざいな決り文句は言説と歩みの多様性、歴史研究の複数性を等閑にふしてしまう […]

『機』2006年5月号:「ふたりごころ」 金子兜太・鶴見和子

前号   次号 短詩型は命の原動力 鶴見 どうして短詩定型は命の原動力になりうるか、そこをうかがいたいの。 金子 これは自分の体験からしかわからないんだけれど、結局、ただ叙述するとか、意志を述べる。叙詩というか、述詩とい […]