『機』2011年2月号:わたしの詩歴 辻井 喬

前号   次号 詩は絶望から出発した  はじめ詩を書いていた。詩は絶望から出発した。学生運動に失敗し肺結核にかかり、詩と音楽に関係している二、三の友人を除いて同志は一人もいなくなった。  「十年経って生命があったら神様に […]

『機』2011年2月号:パナマ運河をめぐり、世界は踊る 山本厚子

前号   次号 運河の完成に至る各国の攻防  南北アメリカ大陸が中央に位置する世界地図を開くと、パナマ運河が世界の「ヘソ」のような存在であることが一目瞭然である。 ヨーロッパ人の南北大陸横断の「夢」  コロンブスは、一四 […]

『機』2011年2月号:「沖縄問題」とは何か

前号   次号 「海兵隊の抑止力」という虚偽説明  二〇〇九年八月末、日本でようやく本格的な政権交代が起きた。普天間基地の県外・国外移設を公約に掲げた鳩山代表率いる民主党が衆議院選挙で大勝し、沖縄の基地に関しても政策転換 […]

『機』2011年2月号:都市空間の解剖 中村良夫

前号   次号 歴史学のなかでの都市研究  社会学や心理学など他の学問領域との垣根をとりはらい諸学のフォーラムを作りながら、心性や感性など人間の暮らしのあり様の全体をその深層構造に遡って見渡す視点に立ち、総合的学知を目指 […]

『機』2011年1月号:私には敵はいない 劉暁波

前号   次号 私の民主化闘争  私の人生はすでに五〇年あまりを閲したが、一九八九年六月は私の生命の重大な転換の時であった。私は文化大革命後に復活した大学入試の第一期大学生(七七年次)で、学士から修士、それから博士へと私 […]

『機』2011年1月号

目次 前号   次号 北朝鮮による砲撃事件の真相とは何か 北朝鮮による「韓国」延坪島砲撃事件の真相 朴 一 『環』44号〈特集・中国の民主化と劉暁波〉 私には敵はいない 劉暁波 『環』44号〈特集・中国の民主化と劉暁波〉 […]

『機』2011年1月号:劉暁波氏との最後の会見 麻生晴一郎

前号   次号 拘束の二カ月前  劉暁波氏が拘束されたのは〇八年一二月八日。ぼくはその二カ月前、北京市内・航天橋近くの四川料理店で彼と会ったのが最後だった。自宅前には警官が張り付いており、事実上の軟禁状態に置かれていたそ […]

『機』2011年1月号:「参与」としての横井小楠の九カ月 源 了圓

前号   次号  明治元年(一八六八)四月から、暗殺された翌明治二年(一八六九)一月五日まで、約九カ月にわたる横井小楠の参与時代の思想と行動を明らかにすることは、けっして楽ではない。たった九カ月の思想と行動自体を解明する […]

『機』2011年1月号:『次代への名言――政治家篇』 関 厚夫

前号   次号 政治家たちの名言を集成  終戦から六十五年をへて、宰相・政治家の器とは何か、を改めて問うのが本書(『次代への名言――政治家篇』)のテーマである――と書けばかっこうがよい。が、正直にいえば、そう考えるように […]

『機』2011年1月号:日本の居住貧困 早川和男

前号   次号 安心して暮せる住まいとは  近年の「貧困」問題の議論はもっぱら失業や多重債務などの経済面(フロー)からで、「住居」(ストック)への関心は希薄である。住むことに不安がなければ、人は生きていける。住居は生存の […]

『機』2011年1月号:ブルデューが遺した謎 加藤晴久

前号   次号 ブルデューの仕事の総括  二〇万部を超すベストセラーになったブルデューの研究チームによる労作『世界の悲惨』刊行は一九九三年。そのあたりからブルデューは自分の仕事の総括を企図したように思う。これは、彼の立場 […]

『機』2011年1月号:「病いと医の歴史」の先駆的成果 立川昭二

前号   次号 病いや医の歴史を扱えなかった歴史学  人は病むとき、その人の本質をもっともはっきりと表わす。社会もまた、その社会が体験させられている病気をめぐる対応に、その社会の本質がもっとも鮮やかに露呈する。そして、病 […]

『機』2010年12月号:自由貿易は、民主主義を滅ぼす E・トッド

前号   次号 われわれはいかなる時代に生きているのか  私は、自由貿易はいかなる場合にも絶対にいけない、と言っているわけではありません。その時の状況や文脈によっては、自由貿易の方がよい場合もあることを認めています。経済 […]

『機』2010年12月号:ルイ十四世の世紀――十七世紀 金光仁三郎

前号   次号 ヴォルテールとミシュレ  周知のように「フランス十七世紀史」については、ミシュレ以前にヴォルテールも書いている。表題が示す通り、ヴォルテールが『ルイ十四世の世紀』に焦点を合わせているのに対して、ミシュレは […]