『機』2011年1月号:私には敵はいない 劉暁波

前号   次号 私の民主化闘争  私の人生はすでに五〇年あまりを閲したが、一九八九年六月は私の生命の重大な転換の時であった。私は文化大革命後に復活した大学入試の第一期大学生(七七年次)で、学士から修士、それから博士へと私 […]

『機』2011年1月号:劉暁波氏との最後の会見 麻生晴一郎

前号   次号 拘束の二カ月前  劉暁波氏が拘束されたのは〇八年一二月八日。ぼくはその二カ月前、北京市内・航天橋近くの四川料理店で彼と会ったのが最後だった。自宅前には警官が張り付いており、事実上の軟禁状態に置かれていたそ […]

『機』2011年1月号:「参与」としての横井小楠の九カ月 源 了圓

前号   次号  明治元年(一八六八)四月から、暗殺された翌明治二年(一八六九)一月五日まで、約九カ月にわたる横井小楠の参与時代の思想と行動を明らかにすることは、けっして楽ではない。たった九カ月の思想と行動自体を解明する […]

『機』2011年1月号:『次代への名言――政治家篇』 関 厚夫

前号   次号 政治家たちの名言を集成  終戦から六十五年をへて、宰相・政治家の器とは何か、を改めて問うのが本書(『次代への名言――政治家篇』)のテーマである――と書けばかっこうがよい。が、正直にいえば、そう考えるように […]

『機』2011年1月号:日本の居住貧困 早川和男

前号   次号 安心して暮せる住まいとは  近年の「貧困」問題の議論はもっぱら失業や多重債務などの経済面(フロー)からで、「住居」(ストック)への関心は希薄である。住むことに不安がなければ、人は生きていける。住居は生存の […]

『機』2011年1月号:ブルデューが遺した謎 加藤晴久

前号   次号 ブルデューの仕事の総括  二〇万部を超すベストセラーになったブルデューの研究チームによる労作『世界の悲惨』刊行は一九九三年。そのあたりからブルデューは自分の仕事の総括を企図したように思う。これは、彼の立場 […]

『機』2011年1月号:「病いと医の歴史」の先駆的成果 立川昭二

前号   次号 病いや医の歴史を扱えなかった歴史学  人は病むとき、その人の本質をもっともはっきりと表わす。社会もまた、その社会が体験させられている病気をめぐる対応に、その社会の本質がもっとも鮮やかに露呈する。そして、病 […]

『機』2010年12月号:日本の刺青と英国王室 小山 騰

前号   次号 一八七〇年代、イギリスに影響を与えた日本の刺青  刺青は皮膚に傷を付け、墨や染料などの色素を肌の下に入れることである。刺青を入れる習慣は古くから世界中にあって、日本でも上古・古代などに存在したが、それがい […]

『機』2010年12月号:十七歳へ 劉暁波

前号   次号 天安門事件から「08憲章」へ 中国民主化のための闘いと希望 劉暁波 序=子安宣邦  劉燕子 編 横澤泰夫 ・ 及川淳子 ・ 劉燕子 ・ 蒋海波 訳 四六上製 320ページ (こやま・のぼる/ケンブリッジ大 […]

『機』2010年12月号

目次 前号   次号 「我々はいま、民主主義か自由貿易かという選択を迫られている」 自由貿易は、民主主義を滅ぼす E・トッド アンリ四世の治世~その孫ルイ十四世まで ルイ十四世の世紀――十七世紀 金光仁三郎 明治期日本と […]

『機』2010年12月号:自由貿易は、民主主義を滅ぼす E・トッド

前号   次号 われわれはいかなる時代に生きているのか  私は、自由貿易はいかなる場合にも絶対にいけない、と言っているわけではありません。その時の状況や文脈によっては、自由貿易の方がよい場合もあることを認めています。経済 […]

『機』2010年12月号:ルイ十四世の世紀――十七世紀 金光仁三郎

前号   次号 ヴォルテールとミシュレ  周知のように「フランス十七世紀史」については、ミシュレ以前にヴォルテールも書いている。表題が示す通り、ヴォルテールが『ルイ十四世の世紀』に焦点を合わせているのに対して、ミシュレは […]

『機』2010年11月号

目次 前号   次号 劉暁波の抵抗する意志を共有しようとする日本の知識人の不在 日本における劉暁波問題の空白 子安宣邦 人文諸科学の発展に最も寄与した雑誌『アナール』から精選 巨大な歴史学の鉱脈 樺山紘一 アナール派最高 […]

『機』2010年11月号:日本における劉暁波問題の空白 子安宣邦

前号   次号 劉暁波とは何者か  一〇月九日、日本の各新聞はそれぞれ一面に大きく劉暁波のノーベル平和賞受賞のニュースを報じた。各新聞社の中国問題の担当記者たちは中国における劉暁波をめぐる政治的迫害の事態をそれなりに把握 […]

『機』2010年11月号:巨大な歴史学の鉱脈 樺山紘一

前号   次号 『アナール』誌を日本に紹介  それは、ほぼ三〇年も遡る昔のことだった。その当時、(株)新評論の若手の編集者だった藤原良雄氏が来訪し、『アナール』誌の画期的な意義について語った。いまだほとんど暗中模索の状態 […]