2020年10月05日

P.ブルデュー編、荒井文雄・櫻本陽一監訳『世界の悲惨』Ⅰ・Ⅱ・Ⅲが、日本翻訳出版協会の2020年度「翻訳特別賞」を受賞しました

昨12月から本年2月にかけて小社が刊行したピエール・ブルデュー著『世界の悲惨』(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)、荒井文雄・櫻本陽一[監訳]が、NPO法人日本翻訳家協会の2020年度翻訳特別賞を受賞いたしました。

20世紀を代表する社会学者であるピエール・ブルデュー(1930-2002)。本書はそのブルデュー社会学の集大成と目されている著作で、ブルデューとその弟子ら23人が52のインタビューにおいて、ブルーカラー労働者、農民、小店主、失業者、外国人労働者などの「声なき声」に耳を傾け、その様々な「悲惨」をもたらした社会的条件を明らかにしたものです。1993年の原著刊行以来、フランスでは学術書として異例のベストセラーとなり、長いこと邦訳刊行が待たれていました。

小社の刊行物が同賞を受賞させて頂くのは、2016年1月刊行、ジョージ・ブルヌティアン著『アルメニア人の歴史 古代から現代まで』小牧昌平[監訳]、渡辺大作[訳]以来の2回目となります。

また、日本翻訳家協会が、出版社を対象とした「日本翻訳出版文化賞」については、昨年ミシェル・ヴォヴェル著、立川孝一・瓜生洋一[訳]『死とは何か』(上下巻)が第55回の同賞を受賞させて頂きました。

それ以前には、以下の書籍が「日本翻訳出版文化賞」を受賞させて頂いています。

2010年3~9月刊行の『身体の歴史』(全3巻)A.コルバン、J.-J.クルティーヌ、G.ヴィガレロ監修、鷲見洋一、小倉孝誠、岑村傑[監訳]。

2005年6月刊行、ベルナール=アンリ・レヴィ著『サルトルの世紀』石崎晴己[監訳]、澤田直、三宅京子、黒川学[訳]

1991年11月~1995年3月刊行、フェルナン・ブローデル著『地中海』(全5巻)浜名優美[訳] ⇒ 普及版