日本ヴァレリー研究会のブログにコルバン『雨、太陽、風――天候にたいする感性の歴史』の書評が掲載されました!(評者=安達孝信さん)
「文学研究者にとっても本書の価値は計り知れない。
ともすれば私たちは文学作品に頻出する天候の描写を、雨であれば不幸の前触れのように、嵐であればロマン主義的高揚の前兆のように、単純な図式の中で理解してしまいがちである。
しかし、本書が教えてくれるのは、そのような枠組みをはみ出す、多様性に富んだメタファーの数々である。本書を読んだ後に、自分がよく知っていると思い込んでいた文学作品を読み直してみると、そこに思いがけないほど多彩な悪天候への感性が描かれていることに気がつき、新たな読みの可能性が開かれることだろう。」
2023年01月31日