ジャンル別目録


文学

メディア都市パリ

商品の詳細

メディア都市パリ

  • 山田登世子
  • 工藤庸子[解説]
  • 四六上製 320ページ
    ISBN-13: 9784865782011
    刊行日: 2018/11
  • 定価: 2,700円

「新しいものは面白い」 ――瞬間(エフェメラ)の都市、19世紀パリの熾烈な言説市場の実相。

19世紀の流行通信『パリ便り』ほか、当時の資料を駆使して迫る、新聞王ジラルダン、文豪バルザック、デュマらの「ニュース」「小説」生産の生々しい現場。虚実を超えた情報の「新しさ」が席巻する都市とメディアを描いた名著が、SNS・フェイクニュース全盛の現代に蘇る!

購入数:

目次


1 トピックスの発明
2 メディアの市場
3 名の物語 ――「ロマン的魂」虎の巻 Ⅰ
4 市場の中の芸術家 ――「ロマン的魂」虎の巻 Ⅱ
5 文の興行師たち
6 「言説市場」繁盛記
7 都市の物語 物語の都市
8 モードあるいは〈真実〉の漸進的横滑り
9 モードの専制

 主要引用・参考文献

ほんとうの後書き
『メディア都市パリ』――きまじめな解説  工藤庸子

関連情報

本書の白眉ともいえる成果は、バルザックの書斎をロビンソンの〈島〉になぞらえて、小説の生産方式を記述する断章にある。一八四六年の三カ月、三八回の連載で仕上げた『従妹ベット』の奮戦記は、ともかく凄まじいのだが、一〇時間も二〇時間もぶっつづけで原稿やゲラと格闘するとか、校正の回数が二桁になることもあるとか、圧倒的な細部をここでくり返すことはつつしみたい。書くひとをめぐるこれら唯物論的な調査と考察があってこそ、著者は断言できるのだ――作家のスタイルは「そっくり時代の産物」なのであり、「文体」なるものが「作家の脳中に在る」のではない、要するにバルザックは「隅から隅まで〈市場の中の芸術家〉であった」と。
(工藤庸子「解説」より)


【著者紹介】
●山田登世子(やまだ・とよこ)
1946-2016年。福岡県田川市出身。フランス文学者。愛知淑徳大学名誉教授。
主な著書に、『モードの帝国』(ちくま学芸文庫)、『娼婦』(日本文芸社)、『声の銀河系』(河出書房新社)、『リゾート世紀末』(筑摩書房、台湾版『水的記憶之旅』)、『晶子とシャネル』(勁草書房)、『ブランドの条件』(岩波書店、韓国版『Made in ブランド』)、『贅沢の条件』(岩波書店)、『誰も知らない印象派』(左右社)、『「フランスかぶれ」の誕生』『モードの誘惑』『都市のエクスタシー』(藤原書店)など多数。
主な訳書に、バルザック『風俗研究』『従妹ベット』上下巻(藤原書店)、アラン・コルバン『においの歴史』『処女崇拝の系譜』(共訳、藤原書店)、ポール・モラン『シャネル 人生を語る』(中央公論新社)、モーパッサン『モーパッサン短編集』(ちくま文庫)、ロラン・バルト『ロラン・バルト モード論集』(ちくま学芸文庫)など多数。