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政治・社会

福島は、あきらめない
復興現場からの声

商品の詳細

福島は、あきらめない

  • 冠木雅夫(毎日新聞編集委員)編
  • 四六並製 376ページ
    ISBN-13: 9784865781168
    刊行日: 2017/03
  • 定価: 3,024円

復興は、人。絆と希望をつなぐ!

2011年3月11日、東日本大震災。福島は地震・津波に加え、原発事故に襲われた。
あれから6年。風評被害、避難、帰還……さまざまな困難と向き合い、それでも地元の復興に向かって生き生きと語る人びと。
福島に生まれた記者が、事故直後から現在まで集めつづけた、現地で闘い、現地に寄り添う人々の声。

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目次

 編者はしがき

Ⅰ 長期避難――苦悩と支える人々
 浪江の避難者2万1000人、どう支えるか
  鈴木 浩さん 福島大名誉教授(地域計画)
  今野秀則さん 浪江町下津島区長
  佐藤博美さん 浪江町立幾世橋小PTA会長
 会津に避難した大熊町民の思いは
  田澤憲郎さん 大熊町の震災語り部、仮設住宅の防犯隊顧問
  山本千代子さん 大熊町商工会女性部長
  馬場俊光さん 会津若松市中心部にある神明通り商店街振興組合理事長
 富岡の避難者をつなぐ
  市村高志さん NPO法人とみおか子ども未来ネットワーク理事長
  金井利之さん 東京大大学院教授(自治体行政学)
 東京での避難生活と今後の課題――「東雲の会」に聞く
  高橋佑治さん 「東雲の会」副代表
  豊田吉彦さん 福島県生活環境部避難者支援課主任主査
 被災者支援の四年と今後
  稲垣文彦さん 中越防災安全推進機構復興デザインセンター長
  天野和彦さん 福島大特任准教授・前おだがいさまセンター長
 国連防災会議と原発災害
  丹波史紀さん 福島大准教授(社会福祉論)
  大橋正明さん JCC2015(2015防災世界会議日本CSOネットワーク)共同代表
 長期避難 政治・行政の課題
  今井 照さん 福島大学教授(自治体政策)
  牧原 出さん 東京大学教授(政治学)
 被災者の生活再建への課題
  田中直毅さん 国際公共政策研究センター理事長
  鈴木 浩さん 福島大名誉教授
 一人ひとりを支える仕組みを
  津久井進さん 日弁連災害復興支援委員会副委員長
  渡辺淑彦さん 福島県弁護士会原発事故対策プロジェクトチーム委員長

Ⅱ 放射能との闘い――農業の再生、健康、賠償
 食の安全と初期の対応――自主検査の意味
  菅野孝志さん JA新ふくしま代表理事組合長(現JAふくしま未来代表理事組合長)
  小山良太さん 福島大准教授(現教授、農業経済学)
 適正な除染とは――食の安全と安心を
  半澤隆宏さん 伊達市市民生活部理事放射能対策政策監
  野中俊吉さん コープふくしま専務理事
 森林汚染と都路の林業
  早尻正宏さん 山形大准教授(現北海学園大准教授、林業経済学)
  吉田昭一さん ふくしま中央森林組合参事(現同組合嘱託)
 風評被害、どう克服するか
  野地 誠さん 福島県風評・風化対策監
  関谷直也さん 東京大総合防災情報研究センター特任准教授(災害社会学・災害情報論)
 子どもの健康と運動能力
  菊池信太郎さん 小児科医、菊池医院副院長(現院長)
  安斉悦子さん 大槻中央幼稚園園長
 南相馬の子どもを支える
  半谷栄寿さん 福島復興ソーラー・アグリ体験交流の会代表理事(現あすびと福島代表理事)
  及川友好さん 南相馬市立総合病院副院長
 南相馬、健康不安に向き合う
  坪倉正治さん 南相馬市立総合病院非常勤医
  番場さち子さん ベテランママの会代表

 母子避難と帰還を支える
  中村美紀さん 山形避難者母の会代表
  富田 愛さん NPO法人ビーンズふくしま みんなの家事業長
 原発事故、賠償のあり方は
  渡辺和則さん 富岡町の司法書士・行政書士
  除本理史さん 大阪市立大教授(環境政策論)
 原発賠償と大学の支援――浪江町の場合
  馬場 有さん 福島県浪江町長
  須網隆夫さん 早稲田大法科大学院教授(EU法)
 原発事故への備え、欧州の経験から
  デュラノバさん NERIS理事
  デュブレイユさん NERIS理事
  エイケルマンさん NERISメンバー

Ⅲ 文化と若い力
 浪江の絆と再生への思い――焼きそばとショッピングセンター
  松原 茂さん マツバヤ社長
  八島貞之さん 浪江焼麺太国太王、八島鉄工所社長(現八島総合サービス社長)
 夜明け市場とファーム白石――いわきを引っ張る若い力
  白石長利さん ファーム白石代表
  松本 丈さん 「夜明け市場」事務局長
 大堀相馬焼、再生を志す
  松永武士さん 企画・販売会社「ガッチ」社長 大堀相馬焼「松永窯」四代目
  山田慎一さん 大堀相馬焼・いかりや商店一三代店主
 会津木綿と仕事づくり
  谷津拓郎さん IIE代表
  廣嶋めぐみさん IIE作り手
 歴史・文化遺産の救出と活用
  阿部浩一さん ふくしま史料ネット代表、福島大教授(日本中世史)
  三瓶秀文さん 富岡町生活支援課住宅支援係長・教育委員会主任学芸員(現教育委員会生涯学習係長)
 平の七夕と避難者の共生
  長谷川秀雄さん みんぷく理事長、いわき自立生活センター理事長
  会田勝康さん 「ワンダーグラウンド」七夕担当、洋品店「もりたか屋」
 エンターテインメントの力
  倍賞千恵子さん チームスマイル・東北PIT応援団 女優、歌手
  矢内 廣さん チームスマイル代表理事 ぴあ社長
 地域をつなぐスポーツ
  鈴木勇人さん 福島ユナイテッドFC代表
  川本和久さん 福島大教授、同大陸上競技部監督

 創造的人材を育てる教育
  佐川秀雄さん いわき市教育委員会学校教育推進室長(現ジュニア・アチーブメント日本代表理事)
  南郷市兵さん 文科省生涯学習政策局参事官付専門職(現ふたば未来学園高校副校長)
 逆境の地で人材を育てる
  加藤博敏さん 「ふくしま復興塾」実行委員長、ピーエイ社長
  山内幸治さん 被災地に「右腕」を派遣 NPO法人ETIC.理事
 復興の仕事に飛び込んだ若い力
  新田勇太さん ならはみらい
  渡邊奈保子さん 田村市復興応援隊
  奥田加奈さん ふくしま連携復興センター
 福島大 学生ボランティアの五年
  狗飼小花さん 福島大学災害ボランティアセンター総務マネジャー
  鈴木典夫さん 福島大行政政策学類教授(地域福祉論)
  小島 望さん 福島大学災害ボランティアセンター統括マネジャー

Ⅳ 立ち上がる避難地区
 ものづくりと雇用確保
  佐藤理夫さん 福島大教授
  菊池 功さん 菊池製作所社長
 地域再生めざす富岡町「ふたば商工」
  山本育男さん 富岡町商工会会長、富岡町議会副議長
  遠藤晴久さん ふたば商工社長
 小高(南相馬市)の避難指示解除を前に
  桜井勝延さん 南相馬市長
  和田智行さん 小高ワーカーズベース社長
 浪江の現状と帰還への課題
  間野 博さん 福島大特任教授(都市計画)県立広島大名誉教授
  佐藤秀三さん 浪江町行政区長会会長 佐藤種苗店店主
 福祉と農業での浪江再生
  川村 博さん NPO法人Jin代表
  橋本由利子さん NPO法人コーヒータイム理事長
 広野町の課題に取り組んで
  尾田栄章さん 元広野町派遣職員、元建設省河川局長
  賀澤 正さん NPO法人浅見川ゆめ会議事務局長
 双葉、町外と町内の拠点作り
  伊澤史朗さん 双葉町長
  丹波史紀さん 福島大准教授(社会福祉論)

解説篇
1 原発事故からの避難
 避難者数の推移/自主避難者と強制避難者――郡山市の例/事故からの避難の態様
2 賠償の仕組みと支払い実績
 (1)避難区域居住者の場合/
 (2)「自主的避難等対象区域」の居住者と同区域からの自主避難者の場合
3 避難指示区域とその変遷
4 甲状腺検査
5 直接死と震災関連死
6 福島復興 関連年表(2011.3.11~17.4.1)


 あとがき

関連情報

【編著者紹介】
冠木雅夫(かぶき・まさお)
福島生。毎日新聞専門編集委員。


復興は人である。取材を続けてきて、つくづくそう思うようになった。
原子力災害に不意打ちされ、想像を超えた事態が起きている福島である。事故が起きてしばらく、放射能の影響を過大視し「もう福島には住めない」といった議論をする人もいた。
だが、その一方で、困難な状況でも、あきらめず、復興を信じて前進する営みも少なからずあった。放射能との闘いで先駆的な成果を挙げた人、ふるさとの危機を救おうとUターンした若者、避難区域でいち早く農業を始めた人。いわば復興の先駆者、パイオニアとでもいうべき人々である。苦難に満ちた環境の中だからこそ、そうした人材が育ち、鍛えられてきたのかもしれない。
本書はそのような、福島の地で地道に活動をしてきた方々を中心とした81人との対話の記録である。
(本文より)