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東アジア史の実像
岡田英弘著作集(全8巻) 第6巻

商品の詳細

東アジア史の実像

  • 岡田英弘
  • 四六上製布クロス装 576ページ
    ISBN-13: 9784865780147
    刊行日: 2015/03
  • 定価: 5,940円

台湾、満洲、チベット、韓半島……シナ文明と密接に関わる周辺地域を、どう見るか。

シナ文明の影響を歴史的にどのように受け、それぞれの緊張関係のなかで今日の複雑な関係を形成しているのか、鮮やかに一望してみせる。
[月報] 鄭欽仁/黄文雄/樋口康一/クリストファー・アトウッド

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目次

 はじめに

第Ⅰ部 清朝とは何か
 満洲族はいかに中国をつくったか
 清朝史研究はなぜ重要か
  〈満洲族、シナ制覇の第一歩〉サルフの戦いを検証する――後金国ハン・ヌルハチと明国
  〈帝国を築き上げた三名帝〉康熙帝・雍正帝・乾隆帝とはどんな人物だったのか
 康熙帝・朱筆の陣中便り
 清朝の多様性を理解するためのキーワード

第Ⅱ部 台湾はどんな歴史をたどってきたか――紀元前から1970年代まで
 台湾通史――台湾人はこうして誕生した
 「ニクソン訪中声明」直後の台湾を訪れる
 田中訪中を前に蔣経国が言うべきだったこと
 日台空路はこうして切れた――大平外相がもたらした、北京も望まなかった断絶
 鄧小平はついに「二つの中国」を認めた
 国民党と台湾人と『美麗島』事件

第Ⅲ部 台湾の命運を握るもの――1980~90年代の情勢分析
 李登輝の登場と「台湾人の台湾」への道
 高揚する「一つの中国、一つの台湾」論
 李登輝の深謀、江沢民の焦燥
 総統選挙直前になぜ中国は軍事威嚇を強行したのか――総統直接選挙と台湾海峡危機
 台湾をめぐるコラム三題

第Ⅳ部 近隣諸国の歴史と社会
 近隣諸国は安保継続を望んでいる
 韓国史をどう見るか――東北アジア史の視点から
 高句麗の壁画発見余話
 チベットの運命――ダライ・ラマ十四世のノーベル平和賞受賞に寄せて
 パンチェン・ラマの悲劇
 イリのシベ族、広禄先生のこと――中華民国時代の新疆の風雲
 東南アジアが意識する文化大国日本
 ベトナム五百年の執念――歴史に見るカンボジア征服の経緯
 東南アジアの心と言葉
 中曽根ASEAN歴訪と日中関係

第Ⅴ部 発言集
 日中関係の今後/日本の新聞の奇癖/鄧小平死後の軍の発言力/東北三省の独立運動/
 満洲文字の由来/漢字の簡体字と繁体字/台湾の共通語/台湾人の性格/
 韓国と台湾の対日感情/戦後、朝鮮語は日本語化した/韓国におけるシナのインパクト/
 西沙諸島の領有権/なぜ東南アジアでは近年まで歴史が書かれなかったのか/
 東南アジアと日本/マラヤとアラブ


 清朝史関連年表(1115~1912)
 台湾史関連年表(前1世紀末~1996)
 おわりに 初出一覧 図表一覧 人名索引 事項索引

関連情報

□シナの影響下で盛衰してきた地域□
 本書は、満洲、台湾、チベット、韓国、東南アジアなど、シナの周辺で、シナ文明の影響を受けながら盛衰してきた諸国家および諸民族を扱う。
 第Ⅰ部「清朝とは何か」は、東洋史学者としての私の基礎にある満洲研究の総覧になっている。清朝を建てた満洲人がどのような人たちで、清朝がいかにいわゆる中華帝国ではなかったかが明らかになる。
 第Ⅱ部と第Ⅲ部は、台湾関係の論考を集めた章である。私の中国経験は大陸ではなくもっぱら台湾であった。一九六二年に満洲語文献の調査のために初めて台湾を訪問してから、一時はほとんど毎年のように台北を訪れて故宮博物院で研究調査をしていた。
 第Ⅳ部は、韓国、チベット、新疆、東南アジアなどについて、四十年前から二十五年前に掲載された論考であるが、内容は今読んでも少しも古くなっていない。長い歴史のなかの半世紀程度は、本質的なことには関係がないのである。
(本文より)


岡田英弘(おかだ・ひでひろ)
1931年東京生。歴史学者。中国史、モンゴル史、満洲史、日本古代史と幅広く研究し、全く独自に「世界史」を打ち立てる。東京外国語大学名誉教授。
東京大学文学部東洋史学科卒業。1957年『満文老檔』の共同研究により、史上最年少の26歳で日本学士院賞を受賞。アメリカ、西ドイツに留学後、ワシントン大学客員教授、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授を歴任。
著書に『歴史とはなにか』(文藝春秋)『世界史の誕生』『日本史の誕生』『倭国の時代』(筑摩書房)『チンギス・ハーン』(朝日新聞社)『中国文明の歴史』(講談社)『読む年表 中国の歴史』(ワック)『モンゴル帝国から大清帝国へ』『〈清朝史叢書〉康煕帝の手紙』(藤原書店)他。編著に『清朝とは何か』(藤原書店)他。