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政治・社会

震災考
2011.3 - 2014.2

商品の詳細

震災考

  • 赤坂憲雄
  • 四六上製 384ページ
    ISBN-13: 9784894349551
    刊行日: 2014/02
  • 定価: 3,024円

草の根の力で未来を創造する。

「方位は定まった。将来に向けて、広範な記憶の場を組織することにしよう。途方に暮れているわけにはいかない。見届けること。記憶すること。記録に留めること。すべてを次代へと語り継ぐために、希望を紡ぐために。」
復興構想会議委員、「ふくしま会議」代表理事、福島県立博物館館長、遠野文化研究センター所長等を担いつつ、変転する状況の中で「自治と自立」の道を模索してきた三年間の足跡。

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目次


はじめに

■2011年
東北の民俗知、今こそ復権
広やかな記憶の場を
大震災のあとに東北がはじまりの地となる
海のかなたより訪れしもの、汝の名は
フクシマはわたしの故郷である
熊谷達也『いつかX橋で』解説
鎮魂と再生のために
被災地からの手紙
福島、はじまりの場所へ
福島を、自然エネルギー特区に
八千万人の日本列島
福島から未来を創りたい
おまえ、俺の何がわかってるんだ、と呟く声がする
人と自然との関係が問われている
それは独立への手引き書だった
復興のスピードアップを――市町村支援の態勢強化
原発について、恥じらいとともに語りたい
旅師がリアスの村や町をゆく
『反欲望の時代へ』はじめに
震災と東北
自然の記憶の覚え書きがほしい
聞き書きの旅が求められている
風評被害と戦うために
対立と分断を越えて
新たな農の思想が求められている
文化による復興は可能か
東北巡礼のために

■2012年
希望の始まりの土地・福島
復興特需などほんの幻だ
震災後の思想は可能か
震災からの復興――東北ルネサンスに向けて
一年後のインタヴュー
3・11からの再生――一年後の提言
『「辺境」からはじまる』あとがき
原発と民俗学
文化・芸術による震災復興についての覚え書き
震災から言葉へ
なぜ、青森の雪は拒まれたのか
震災を超えて
いま、静かな怒りの声を
災間を生かされてあること
あすの福島を創るために
やがて、福島がはじまりの土地となる

■2013年
ふくしまの声
あらたな入会の思想を求めて
泥の海、自然と人間の交渉史のなかで
みちのくアート巡礼を始めよう
東北と奄美・沖縄、楕円の二つの焦点として
子どもの眼は世界を宿して
「増山たづ子 すべて写真になる日まで」展に寄せて
東北から五〇年後の日本を描く(対談=後藤正文)
災間を生きるために
災害を仲立ちとして、世界に開かれる
〈そのとき〉からの時間を抱いて
書評/ミカエル・フェリエ『フクシマ・ノート』
再び、『風の谷のナウシカ』について
三・一一から考える――いま、わたしたちが問われていること

コミュニティパワー国際会議 2014 in 福島 基調メッセージ――「あとがき」にかえて

関連情報

「東日本大震災の被災地となった地域は、時間が早回しされたかのように、三〇年後に訪れるはずであった超高齢化社会をいま・ここに手繰り寄せてしまった。復旧はありえない。右肩上がりの時代には自明に信じることができた旧に復するシナリオは、すっかり色褪せ、リアリティを喪失している。それだけが、眼を背けることを許されない現在の事実である。東北に、とりわけ福島に踏みとどまって生きるということは、まったく新しい暮らしや生業のかたちを前向きに創造してみせることなしには、不可能なのである。二〇一一年の三陸や福島は、一九九五年の神戸からははるかに隔絶した、いわば次元を異にする時代のなかへと漂流を強いられている。どれだけ時間がかかっても、東北はしたたかに・しなやかに、みずからの未来を草の根の力で創造してゆくしかない。その覚悟だけは、いま・ここで固めるしかない。」
(本書「はじめに」より)


赤坂憲雄(あかさか・のりお)
1953年生。学習院大学文学部教授。一般社団法人「ふくしま会議」代表理事。福島県立博物館館長。遠野文化研究センター所長。1999年、責任編集による『東北学』を創刊。2011年、東日本大震災復興構想会議の委員に就任。
著書『東北学/忘れられた東北』『岡本太郎という思想』(講談社学術文庫)『民俗学と歴史学』『歴史と記憶――場所・身体・時間』(玉野井麻利子、三砂ちづると共著、以上藤原書店)『3・11から考える「この国のかたち」』(新潮選書)、編著『鎮魂と再生』『世界の中の柳田国男』(R・A・モースと共編、以上藤原書店)等。