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芸術

岡本太郎の仮面

商品の詳細

岡本太郎の仮面

  • 貝瀬千里
  • 四六上製 336ページ
    ISBN-13: 9784894349032
    刊行日: 2013/02
  • 定価: 3,888円

「素顔」幻想をぶっ飛ばせ!

当初は「顔」をほとんど描かなかった岡本太郎が、晩年の作品の実に8割以上で「顔/仮面」と直接関連するものを描いたのはなぜか。
増殖する「顔/仮面」は自己模倣と見なされ、従来はほとんど評価の対象外だった。
しかし「僕の絵は仮面ですよ」と断言した岡本の思想の核心は、この「仮面」にある。
巨人・岡本太郎に斬新な光を当てた、気鋭による野心作。

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目次

はしがき

序 章 運動としての仮面

第一章 芸術の全体性を求めて
 第1節 顔から逃れて――抽象絵画と超現実の眼
 第2節 俗なる聖として
 第3節 二十世紀の仮面――バタイユとブルトンの仮面
 第4節 芸術の全体性を求めて
 第5節 打撃

第二章 メタモルフォーゼの契機
 第1節 デフォルメする身体
 第2節 カメラ/仮面の眼
 第3節 映像の衝撃――日常に現れる異界
 第4節 アニメーションと仮面効果

第三章 生み出される仮面
 第1節 対極――縄文の相貌
 第2節 転換――哄笑する土の「顔」
 第3節 未成のマスク
 第4節 触覚――回路をひらく

第四章 〈爆発〉の面
 第1節 仮面の原色
 第2節 〈爆発〉の面
 第3節 〈爆発〉のマスク――太陽の塔
 第4節 〈おもて〉としての絵画

結 章 生をひらく〈仮面〉

 あとがき
 注/図版一覧

関連情報

仮面をもちたい。もたなければならない。
しかし本当は、持ちえていないのだ。 ――岡本太郎


〈岡本は「僕の絵は仮面ですよ」と断言していた。岡本によると、仮面は自分自身を超えたものであり、「自分を超えたものでなきゃ、創る気持はない、意味もないですから」という。一般的に、仮面は、偽りの代名詞とされるように、負のイメージがつきまとうものだが、岡本は、仮面こそ絶対的な存在であったのであり、自分を超えて「本当のもの」になるために仮面をつくるのだという。それは単に顔を隠す道具なのではなく、多様な形態となって現れ、人間の生の本質に肉薄する何ものかであった。〉
(「はしがき」より)


貝瀬千里(かいせ・ちさと)
1982年新潟県に生まれる。新潟大学人文学部卒業後、新潟大学大学院現代社会文化研究科博士前期課程修了。公務員として勤務の傍ら、岡本太郎についての研究・執筆を行う。修士論文を基にした「岡本太郎の仮面」で、第5回河上肇賞奨励賞(2009年)を受賞。