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哲学・思想

サルトルの誕生
ニーチェの継承者にして対決者

商品の詳細

サルトルの誕生

  • 清眞人
  • 四六上製 368ページ
    ISBN-13: 9784894348875
    刊行日: 2012/12
  • 定価: 4,536円

サルトルはニーチェ主義者か?

《初期サルトルはニーチェ主義者であった》とするベルナール=アンリ・レヴィの世界的話題作『サルトルの世紀』を批判。
初期の哲学的著作『想像力の問題』『存在と無』から、後期『聖ジュネ』『弁証法的理性批判』『家の馬鹿息子』に継承されたニーチェとの対話と対決を徹底論証!

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目次



第I部 想像的人間をめぐるサルトルとニーチェとの対決
 第一章 想像的人間という主題  三島由紀夫を手がかりに
 第二章 実存的精神分析と『存在と無』
 第三章 先行者ニーチェ

第II部 「力のモラル」か「相互性のモラル」か
 第四章 サルトルの「存在欲望」概念とニーチェの「力への意志」
 第五章 「根源的一者」の形而上学と《死への欲動》としての「力への意志」
 第六章 サルトルの暴力論の源泉としてのニーチェ
 第七章 「相互性のモラル」か「力のモラル」か

第III部 母なるものをめぐって

補論 I 後期サルトルの両義性はいかに読まれるべきか?
     ――ベルナール=アンリ・レヴィへの批判――
補論 II 邦訳『家の馬鹿息子3』におけるニーチェ問題
     ――フローベールの「否定的無限」概念に寄せて――

  注
  あとがき
  ニーチェ―サルトル略年譜(1844-1980)
  人名索引

関連情報

 《初期サルトルはニーチェ主義者であった。》
 フランスで大評判をとり、或る意味でサルトル復興のきっかけとなったとされる大著『サルトルの世紀』の著者ベルナール=アンリ・レヴィはそう主張する。
 果たしてそうか?
 否、ニーチェ主義者であった若きサルトルはまだサルトルにはなっていない。サルトルがサルトルとなったとき、既にサルトルはニーチェへの対決者となっており、対決者という継承者となったのだ。サルトルの思想家としての功績はまさに彼がニーチェに対して《継承者にして対決者》であったことに、またありつづけたことに、求められるべきではないのか? そこに、いわゆるフランス現代思想なるものに対しても、それが抱える問題性を問い質してやまない哲学者として今もサルトルが存在しつづけていることの理由があるのではないのか?
(本書「序」より)



清 眞人 (きよし・まひと)
1949年生まれ、早稲田大学政経学部卒業、同大学院文学研究科哲学専攻・博士課程満期修了。現在、近畿大学文芸学部教授。
本書に深く関連する著書としては、『〈受難した子供〉の眼差しとサルトル』御茶の水書房、1996年。『実存と暴力――後期サルトル思想の復権』御茶の水書房、2004年。『《想像的人間》としてのニーチェ――実存分析的読解』晃洋書房、2005年。『三島由紀夫におけるニーチェ――サルトル実存的精神分析を視点として』思潮社、2010年。最近作『村上春樹の哲学ワールド――ニーチェ的長編四部作を読む』はるか書房、2011年。近刊予定『大地と十字架』思潮社、2013年。他多数。