書評・紹介

男のララバイ 心ふれあう友へ

3/26 公明新聞 【塩澤実信氏】

 人それぞれの心の引き出しには、子守唄が大切にしまいこまれている。
 生を受け其の先に耳に触れた唄だけに、数々の思いがつまっている。
 『男のララバイ』の著者原荘介は、クラシック・ギターひき語りのベテランとして、世界を舞台に活躍。その一方で子守唄をライフワークに、四十余年にわたり調査収集。

 原荘介は、藤原書店社長の巧みなリードに沿って、収集に関わった人々との興趣にあふれたエピソードを語り下ろす。

 子守唄には、親の愛情にみちた「眠らせ唄」から、子守女がわが身の不仕合せを嘆き、「眠らせ子」を憎悪する残酷な「守子唄」まであるという。
 しかし、一度「子守唄」にのせられると、ほのぼのしてあたたかな情愛が、にじみ出てくるようだ。

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資本主義と死の欲動 フロイトとケインズ

『週刊東洋経済』3月31日号 「Review」欄 【橋本努氏】

資本主義は人類を破滅に向かわせる装置である、というのが本書の視点だ。

資本主義においては、貨幣愛に取りつかれた人々も不労所得者たちも、あるいは勤勉な労働者たちもみな、タナトス(死への欲動)によって突き動かされる。今日のグローバル経済もまた然りであり、「タナトス」によって私たちは破局に導かれているというわけだ。

かつてケインズは講演「わが孫たちの経済的可能性」で、100年後(2030年)の人類は、貨幣愛にとらわれずに富を享受するだろうと予測した。だが現代の資本主義もまた「貨幣愛」を克服してはいない。この苦境を克服するには資本主義のかなたに美と芸術の世界を展望しなければならないというのが、著者らの主張である。洞察に満ちた資本主義批判の書である。

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苦海浄土 全三部

3/25 朝日新聞 「社会」面 【奥正光氏】

■石牟礼道子さん ありがとう 
熊本 しのぶ集いに水俣病患者ら200人

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