2018年10月15日

現場とつながる学者人生 市民環境運動と共に半世紀

10/15 朝日新聞 「折々のことば」欄【鷲田清一氏】

雑談ができないのは、本当にピンチです。 石田紀郎

 農薬公害、琵琶湖汚染などの調査に取り組んできた農学・環境学者は、昨今の研究が、入手したデータの解析に没頭するばかりで、現場に身を置きそこから真に考えるべきテーマを汲み上げるという作業を蔑ろにしていると警める。農学ならまずは農家の人と膝を交えて話すことから始めよと。雑談の中にこそ思いがけないヒントが潜んでいる。『現場とつながる学者人生』から。