10/15 日本経済新聞 「文化往来」欄
戦後の社会性俳句・前衛俳句を代表し、2月に98歳で死去した金子兜太。その作品世界をテーマにした雑誌「兜太」を藤原書店が刊行した。未公開インタビューなど肉声を伝える記事のほか、俳人らによる寄稿で、戦後俳壇の巨人の仕事を多角的に考察する内容だ。
企画は兜太の生前に立案されたという。創刊号では編集長を務める俳人、筑紫磐井による半生を振り返る長尺のインタビューを掲載。高山れおな、夏井いつきらによるコラムなどもあり、結社や師系を超えた多彩な執筆陣が兜太俳句を論じる。今後年2回刊行の予定。
「ご自宅には日記をはじめ膨大な資料が残されており、それらを掘り起こして企画を展開したい。テーマはたくさんある」と筑紫。