2018年08月06日

幻の詩集、復元にむけて 詩集『日本風土記』『日本風土記 Ⅱ』 金時鐘コレクション(全12巻)第2巻

8/6新潟日報 「ブレークスルー」欄

■滑らかな日本語に抵抗 在日を生きる意味問う
 流暢で情感豊かな日本語にあらがい、「滑りの悪いごつごつした日本語」で詩を刻む。日本に暮らして69年になる詩人の金時鐘さん(89)。その詩や評論を収めた「金時鐘コレクション」(全12巻、藤原書店)の刊行が始まったのを受け、奈良県生駒市の自宅を訪ねた。
(中略)
 コレクション第2巻には、第3詩集として出すはずだったが途絶、散逸していた「日本風土記Ⅱ」を復元し収めた。その中の一編「わが性 わが命」は「4・3事件を初めて投影した」詩だ。「兄貴分」の親類が虐殺された時のことを記した。