2018年08月26日

竹下しづの女 理性と母性の俳人 1887-1951

8/26 朝日新聞 「朝日歌壇・俳壇」欄(「俳句時評」) 【青木亮人氏】

 7月刊行の坂本宮尾『竹下しづの女』(藤原書店)はしづの女初の本格評伝で、多くの資料を丁寧に味読した労作である。(中略)
 「竹下しづの女」は福岡が生んだあっぱれな女流俳人である」(まえがき)。戦前の男性社会の中、母として、主婦として、そして表現者として昂然と胸を張り、生き抜いた女性俳人がいたこと。その軌跡をたどる坂本の『竹下しづの女』は、心ある読者に手に取ってほしい一書だ。