地球上のすべての地域を関係づける〈世界システム〉という概念で、20世紀社会科学の全領野を包括する新たな認識論を提示してきたウォーラーステイン。「資本主義世界経済」と「リベラリズム」のイデオロギーに支えられた「近代世界システム」が終焉を迎えつつある現在、19世紀以来の学問の専門分化は解体し、地球社会全体を見渡す新しい科学が求められている。
我々は世界システムの転換期に立ち会っている。来るべき新たな世界システムの姿を予言することはできない。ただ、一人一人の人間が、未来を変えうる歴史的存在として、現在のなかで行動することが求められるのみである。その行動に際して、ウォーラーステインの数々の著作が指針を与えてくれることは間違いない。
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