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わが心の言葉

清らに生きる

伊都子のことば


岡部伊都子
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人びとの心のかすかな揺れ、そのあわいの吐息を文章に写しとりつづけてきた随筆家、岡部伊都子は、 その人生を、いかに生きぬいてきたか。130余冊の著書から、一つ一つのことばに結晶するその思いのすべてを、とりわけ心に響く珠玉の言葉を精選。「あなたは、どう読み、どう生きるか」――胸に迫る一冊。

B6変型上製 224頁 1890円
◇978-4-89434-583-6 2007年7月刊)

【書評・紹介】

●目 次●

 1951―73年

 1973―83年

 1983―93年

 1993―2006年

【藤原書店PR誌『機』2007年7月号より】

●その思いの結晶、 とりわけ心に響く珠玉の言葉を精選。

清らに生きる
岡部伊都子

いま生きて歩いているこの苦しい道以外に、花道なんてあるはずがない。

 「よりよき方向へ、至ろうと努力する道は、みんな花道だといえるであろう。脚光を浴びるにせよ、浴びないにせよ、そんなことは、花道をゆく心に何のかかわりもありはしない。(…)いま生きて歩いているこの苦しい道以外に、花道なんてあるはずがない。私たちは人生という舞台での、ひとりの役者であるという古きことばからのがれることはできない。だから、苦しい道をもって、わが花道とする覚悟がいる。」

自分自身と闘わない幸福感なんて、私には想像できない。

 「キリストも、釈迦も、真理をあこがれ、真実を求めた。人間存在につきまとう苦悩と、まともに闘って“神”とも“仏”ともいわれる境地に至り得たのだ。その深い苦悩、その激しい闘いこそ、人間に許された幸福感の源であろう。苦悩せぬ幸福、闘わない幸福なんて、とくに、自分自身と闘わない幸福感なんて、私には想像できない。

 
(おかべ・いつこ/随筆家)